僕がストリートアートに興味を持った１９９０年代は、今ほどインターネットが普及してなかったし、ましてやSNSなどは存在しておらず、日本国内で海外のストリートアートの情報をキャッチしようと思えば、海外からストリートカルチャーの雑誌を取り寄せるぐらいしか術がありませんでした。

あの頃のストリートアートチルドレン達が触れる情報量は、現在の１/１００００にも満たなかったですが、情熱と吸収力が１万倍以上あったと断言できます。

２０００年代後半からBanksy、インベーダー、DOLKなどの台頭からストリートアートの中心はややヨーロッパに流れて行きましたが、やはり１９９０年代からストリートアートを追っている人達はKAWS、バリーマッギー、OBEY GIANTなどアメリカのアーティストからの影響を多大に受けていますよね。

当時からKAWS、バリーマッギー、OBEY GIANTの３人は才能あるストリートアーティストの層が非常に厚かったアメリカのストリートアートシーンの中でも突出した魅力を放っていたので、将来は有名になるんだろなとは何となくの予感はありましたが、まさかアート界のド真ん中で評価されるとは夢にも思いませんでした。

日本の雑誌で言えばマガジンハウスのRelax（リラックス）1996年～2006年を定期購読していました。

2000年初頭には既にBanksyを頻繁に紹介していた事からもわかる通り、日本国内ではズバ抜けたセンスを持っていて、海外のストリートアートの情報に飢えていた若かりし頃の僕も、沢山、勉強させてもらいました。

うちの会社は「有限会社Relax」ですが何を隠そう、雑誌のRelaxをそのままいただきました。それぐらい当時は好きだったんでしょうね。