モンドリアンを消す女
クンストラーゼン「Obstacle Remover」

今回のリムーバーはモンドリアン

このリムーバー・シリーズでは、毎回、清掃員の女性が登場し、20世紀の名作を“間違って拭き取る”という構成で描かれています。

これまでには、ダミアン・ハーストの代表作「Spot Painting」を拭き取る「Spot Remover」。 ジャクソン・ポロックのドリッピングを消す「Drip Remover」。今回は、リムーバー・シリーズ新作となる「Obstacle Remover」は、近代抽象絵画の巨匠「ピエト・モンドリアン」へのオマージュ作品です。

赤、青、黄色の三原色と黒線で構成されたモンドリアンの代表的なグリッド構成の上から、清掃員の女性が手際よく黄色を“拭き取る”シーンが描かれています。

モンドリアンを消す女

クンストラーゼンの「Remover＝リムーバー」シリーズでは、いつも清掃員の女性が過去の名作を消すことで、作品に新たな意味を与える構成になっています。今回拭き取って消されるのは、20世紀の抽象芸術の象徴ともいえるモンドリアンの代表作「コンポジション」です。

クンストラーゼン x モンドリアン

20世紀の巨匠に立ち向かう大胆なこのアプローチには「美術の文脈も、時代と共に書き換えられる。それを書き換えるのは俺だ！」というような挑戦的なメッセージすら感じさせられます。

オマージュの理想の形...

オマージュとは、過去の名作を引用しつつも、それを土台にして全く新しい視点を提示する行為のことです。

オマージュするの作品が偉大すぎると、元ネタのインパクトが強すぎて負けてしまいます。ですが、この作品はモンドリアンの良いところをベースにして、クンストラーゼンのオリジナリティも表現した絶妙な塩梅に仕上がっています。

モンドリアンのオマージュ作品というよりは、クンストラーゼンによって全く新しい作品が出来たといっても過言ではない作品です。

こちらは限定3枚、全てクンストラーゼンの手作業で仕上げられたオリジナルキャンバス作品になります。クンストラーゼンのリムーバー・シリーズの新作「モンドリアンを消す女」を描いた「Obstacle Remover」を飾りませんか？